引越しそば
「引越しそば」という風習は誰もが耳にしたことがあるかと思いますが、なぜ「そば」なのか、という理由について知る方は少ないと思います。
そもそもそばは縁起物として重宝されてきたもので、その理由は、昔金細工職人が散らばった金粉をそば粉を使って集めいていたことにあやかって、「金運に恵まれたい」、切れやすいそばを食べることで「災いを断つ」、風雨に強い植物としてのそばにあやかって「健康にすごす」といったものです。
「年越しそば」も、これらの願いがあって習慣として浸透していったようです。
引越しそばは現在では引越しの作業が終わったあと、家族や手伝ってくれた方と一緒に食べることが多いですが、隣近所への挨拶の品としてそばを持っていく、というのが本来の姿です。
この風習は江戸期に始まった習慣といわれています。
先ほどあげた縁起物としての理由の他にも、「側(そば)に引っ越してきました」「そばのように細く長いお付き合いをお願いします」といった江戸っ子の洒落が含まれていたようです。
また、そばといえば庶民の食べ物で、安く手に入ったので、贈り物として重宝されたようです。